2007年04月24日

ドイツを三十年にわたって戦乱の渦に巻き込んだ宗教戦争を知っていますか。圧巻の大作、皆川博子『聖餐城』、out!

 現代日本人の多くは、宗教戦争は遠い世界の出来事だと考えているのではないでしょうか。ルターの宗教改革、プロテスタントとカトリック、と言っても、信者の方をのぞくと、その歴史的経緯も、教義の差異も、教科書レベルの知識にとどまっている人が大多数だと思います。
 皆川博子さんの最新作にして圧巻の大作、『聖餐城』は、宗教戦争を描いています。十七世紀の前半、ドイツ国土に領土を構えていた神聖ローマ帝国とその周辺諸国を巻き込んだ大規模な戦乱です。日常化してしまった戦乱を、当時の人びとは、特に宗教教義に強いこだわりを持たない職業軍人・傭兵や、異教徒であるユダヤ人はどのように生きていたのか。そして、そこにはどんな物語が生まれていただろうか。史実を基に、大胆な想像力を駆使して描き上げられた凄惨にして絢爛な物語の大伽藍。新たな名著の誕生といっても、過言ではないでしょう。その圧倒的な存在感に、ぜひ触れてみて下さい。
(黒衣)
posted by kappa at 11:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 新刊情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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